第7章 【呪術廻戦】ネタの続きでネタ5(世界融合設定7)
「ヤダ」再び。
この人が言うとなんでこんなに可愛いんだろう……あれ、私の反応ってもしかしておかしいのでは?
大男の子供みたいな「ヤダ」が可愛いとか…これが世にいう惚れた弱み…いやなんか違うな。
家入さんとかにポロっとこぼした日には「頭大丈夫か?」なんて真顔で言われそう。
それでもやっぱり可愛いと思ってしまう。
今だって口ではヤダって言いながらも頬を引っ張るのをやめて、その手で私の腰を逃がさないとでも言うようにホールドするところとか。
「夢主?黙り込んでなに考えてんの」
自分がいるのに他に気を取られないで、こっちを向いて欲しいと言わんばかりにわざとらしく口を尖らせる仕草も。
「…悟さんは可愛いなーって、考えてました」
「は?」
「もちろん普段はカッコイイ方が勝ってるんですけど、ふとした可愛らしさがたくさんあるなぁって…改めて思ったというか」
「……」
「これが惚れた欲目なのかっておもふぐ!?」
「…ちょっと黙って」
喋っている途中で、大きな掌が私の口を塞ぎ強制的に黙らせた。
手の持ち主の悟さんはといえば、視線の先で顔を盛大に逸らしている。
女性が羨むほどに白い肌はほんのり赤く色づいていて……え、赤く色づいて……照れて、いる?
急な愛らしさから込み上げる何かに鼻を押さえたくなったが、すでに鼻は口ごと彼の手に押さえられていた。
うん、安心感はすごいけどちょっと苦しいかな。
そのままの状態で少し待っていれば、ようやく落ち着いたのか。
大きく息を吐いた悟さんが、背けていた顔を戻してゆっくり私の顔から手を離してくれた。
「あのさー、夢主。そうやって僕を褒め殺しにくるのほんとやめてくれない?」
「思ったことを言ってるだけですよ」
そんなまさかの五条悟を精神的に一時的にとはいえ殺しにかかったことなどありませんて。
反撃がこわすぎる。
ので、わざとではなくただの本心ですが何か?と首を傾げてアピールしてみたらまた深いため息を頂いてしまった。
「…ほんと、最高だよお前。参った」
顔が近づいてこつん…と額を合わせられる。
「あの、えっと…すみません…?」
あの、謝るので。謝りますのでどうかその素顔で至近距離はやめていただけないでしょうかカッコよすぎる。