第7章 【呪術廻戦】ネタの続きでネタ5(世界融合設定7)
今さらでもなんでも、恥ずかしいものは恥ずかしいから見られたくないんですってば。
ちょっとはこちらの気持ちも考えて控えてくださ……いや、自分でこの状況作りだして全部わかった上であえて言ってるなこの人。
見せたくないと、ふるふる首を横に振って拒否すれば。
「えー見たいなー…夢主の赤くなったかぁわいい顔、僕に見せてよ」
なんて色気をたっぷり含んだ美声でもって駄々をこねられた。
普段よりワントーン低めの声に耳と首筋がぞくぞくする。
「っ…その声と言い方は卑怯です」
「ええ?だって君、この声好きだって言ったじゃない」
なにが悪かったの?とまるでわかってない風の悟さん。
いやもう好きどころか大好きだし、なんなら今の声だけで鼻血吹き出せそうなくらいに大好物ですけど!!
「それは、言いましたけど」
「…嫌だった?」
背中を向けて俯いたままの私の耳に、しゅんと落ち込んだような声が届く。かわいい。なんてことだ。
思わずぎゅんっと高まった胸に手を当てる。うう、苦しい…。
うめき声は堪えました。
「嫌、では、ない…ですけど、恥ずかしいというか苦しくなるというか…すみません」
すみません変態で。
「なんで謝るの。僕は夢主のそういう恥ずかしがるところが好きで見たがってるんだから、気にしないでよ」
いえ私は自分がなかなかの変態だということについて謝っただけで恥ずかしがることについてではなかったのですが……いやそれより今、聞き捨てならないことを白状しやがりましたよね?
人の嫌がることを喜々としてやっちゃいけません。
そういうところですよ、五条さん。
…あ、五条さんって言っちゃった。
「…悟さんはもっと気にしてください」
「ハハ、無理。ごめんね」
ですよね。軽い調子でキッパリ言いきる彼に肩を落としつつ、色々気にしすぎる悟さんなんてもはや悟さんじゃないか…と思って大きく息を吐いた。
そんな姿に私が呆れたと思ったのかそれとも諦めたと受け取ったのか、悟さんの男らしい大きな手がぽふ…と頭の上に置かれる。
「…夢主、こっち向いて」
その声はとても優しく響いて、私を振り向かせるには十分だった。