【降谷零】SPARK × PUNK【名探偵コナン】
第4章 「元整備士」×「マスタングGT500」
「え、えっと……確か背は結構大きかったって。…ルルちゃんよりは大きいと言っていました…!後でまた詳しくルカさんにも聞いてみます」
「うん、その方が的確だね。また明日全員に改めて話を聞きましょう。それに、ルルちゃんより高いとなると背丈はおそらく170㎝以上………。ひとまず、警察へ被害届の提出をしましょう。それと、このことが起こった時にいなかった人にいなかった170cm以上の人を店長はリスト化して警戒しておいてください。それに――もし手慣れだったまだどこかに潜んでるかもしれないから気を付けて。例えば………天井、とかね」
その言葉にルルちゃん「ひぃ…ッ‼」と小さな悲鳴を上げながら私にいつものように抱き着いてきた。
その後、店長は警察へと連絡、駆け付けた警察と話をした結果、現場捜査や事情聴取の為急遽店は今日と明日の二日間を臨時休業する形になった。
ことの大きさですっかり体調の悪さもすっ飛び、早めに早退する予定が気付けばいつもの退勤時間になっていた。退勤後、『怖い怖い‼ 今日は一緒に! 絶対一緒に帰るの…‼』と、いつもにも増して駄々をこねるルルちゃんに黒服の人t達や同僚の女の子達が説得をしたのは無理もない。
結果、ルルちゃんをタクシーまで送って今日の修羅場は切り抜けた。
そして最後の最後の事情聴取で明らかになったのは、ルルちゃんが微かに犯人を見たと言うこと。『なんですぐに言わなかったの…ッ⁉』と問いただせば泣きそうな顔で『怖くて言えなかったの…』とそう言った。そうだ、普通はそうなる。もしかしたらその場にまだ犯人がいればルルちゃんが犯人の姿を見たと言うことになり今度は確実にルルちゃんが狙われる。
私もそろそろ警察官としての職業病が出て来たかもしれない。
そんなことを思った最後、身をもって経験した進展に今日、降谷くんへの連絡の内容が長文と化したが彼から返信が帰ってくることはなかった。
風見さんへ連絡を入れていつもの裏道から車へと乗り込むと今日は少しやけに膨らんだコンビニ袋を覗けば二日酔いの飲み薬とドリンクが入っていた。
彼は、本当にあの降谷くんの部下なのだろうか――。
そしてその後、店長曰はく隅から隅まで店内を調べたり事情聴取を行ったが特に怪しい人物も物もなかったという。