第5章 諍いと義憤
「な〜んだ。俺たちがどうこうする必要無かったじゃん」
「ほんと、人騒がせなやつらだぜ」
しゃがんで顔を赤くしながら笑いあっている2人を、微笑ましげに眺める4人。
「大切な仲間か…
らしいね」
「だな
はそういうやつだ」
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翌日、
「おはよーゼロ」
「、おはよう」
無事に仲直りができた2人。
「全く、ほんと大変だったわ〜」
「お前ら、めんどくせぇから二度と喧嘩すんな」
「松田、お前人の事言えないだろ」
「まあ、喧嘩は誰ともしちゃダメだよ?わかった?」
「「はーい」」
そうして、6人揃った平和な日々が再び訪れたのである。
「そう言えば、喧嘩の原因は何だったの?」
「「ん?目玉焼きに何かけるか」」
「「「「……は?」」」」
思いがけない回答に、4人は思わず素っ頓狂な声を出した。
「え、ごめん、なんて?」
「だーかーらー、目玉焼きには何をかけるかだって」
「がケチャップ派だなんて言うから」
「いや、ケチャップ美味しいから!!」
「邪道だな。目玉焼きには醤油しかありえない」
「あ、今世界中のケチャップ派を敵に回したな」
「望むところだ。日本では醤油派が3分の1以上を占めているんだからな」
「どこ情報だよそれ!!」
しょうもない論争を目の前で繰り広げられ、止める気さえも起きない4人。
こんなくだらない事のために、自分たちは2日間も苦労したのか。
あの時間を返して欲しいと。
言い合いが止まらない2人を横目に、静かにその場を去る4人であった。
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「ちなみにみんなは何派なの?」
「俺ソース」
「俺も陣平ちゃんと同じく〜」
「俺は醤油かな、ゼロと同じで」
「俺は塩だな」
「え、ケチャップいないの……」
「ふっ、」
「おい、今鼻で笑ったよねゼロ」
「いや?……ふふっ」
「おい!!!」
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