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【名探偵コナン】sangría

第27章 侮れない



数日後、工藤邸にて。


「そうか、そんなことが……」

「あれは、ただの知り合いって感じじゃなかったよ」


コナンは沖矢昴基赤井秀一に伊豆高原での出来事を報告していた。


「それにさん、ミステリートレインの後にバーボンの話をした時も様子がおかしかったし…
考えたくはないけど、もしかしたら組織と何か繋がりがあるのかも」

「それは無いんじゃないか?彼女から“バーボン”や“組織”について聞いてきたんだぞ?
もしそうなら、そんなことを探る必要は無いだろう。
それに米花デパートでの件を思い出してみろ。彼女は何も理解していなかった」

「でも、さんだけじゃなくて安室さん…バーボンの様子も変だったんだ。
灰原を捕らえるのが任務なら、灰原の姉ちゃんに似てるさんを見たならすぐにでも組織に報告するはず。
そうすれば、組織は利用するなり始末するなり何らかの動きを見せると思ったのに、一向に何も起こらない」

「元々ミステリートレインで始末する手立てがあったからじゃないのか?だから報告する必要は無いと判断したんだろう。
それに、彼女に身の危険が及ばないのは喜ばしい事だ」

「それはそうなんだけど…。
だとしたら、やっぱりおかしいよ。
バーボンは灰原を始末し終えたと思ってるのに、なんでまださんに近づくの?」

「それは……」

「それに、蘭姉ちゃんが言ってたんだ。
僕が気絶した時、安室さんとさんの対応が息ぴったりだったって。
きっと最近知り合ったなんて嘘で、さんは組織と何か関係があるんだと思う。もしそうじゃないとしても、少なくともバーボンとは繋がってるはず。
昴さんの正体もバレかけてるんでしょ?さんが動き出す前にこっちから探らなきゃ…!」


そうしてコナンは工藤邸を飛び出して行った。



「全く、困ったもんだな…」


そうして残された沖矢はというと、作り途中であったカレーに再び取り掛かった。
前回は「煮込みが甘い」とお隣に住む少女にダメ出しを食らったので、今回はじっくりコトコト丁寧に煮込もうと意気込んでいるようだ。

FBIのエース、いや、東都大学院生は相当暇を持て余しているらしい。
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