第26章 スペシャルコーチ
帰宅して、湯船に浸かって考えた。
コナンくんにも沖矢さんにも酷いことを言ってしまった。
沖矢さんに関してはこれで2度目だ。
2人とも、私を守ろうとしてくれてるのに。
それなのに、私はその手を振り払ってしまった。
ゼロを見つけたあの日から、ずっと調子が狂ってる。
はぁ、情けない。
それに、快斗くんにもまだお礼が言えていない。
下見はちゃんと出来たのかな。
あ、でも、爆発事故なんかが起きたからしばらくあの列車は使えないか。
色々大変だっただろうな。
今度、美味しいご飯でも奢ってあげよう。
ゼロは、本当に大丈夫だったのかな。
沖矢さんは乗客に怪我人はいなかったって言ってたけど、それでもやっぱり心配だ。
でも、なぜコナンくんはゼロを危険だと言っていたんだろう。
あの時は取り乱して正常な思考じゃなかったけど、今ちゃんと考えれば、なんの理由も無しにコナンくんがそう言うとは思えない。
そういえば、あの火事騒ぎも不自然だった。
あれは、何者かが煙を焚き、火事に見せ掛けただけなのではないか。だとしたらなぜ?何の目的で?
もしかして、それをやったのがゼロ?
まさか、その後の爆発もゼロが?
それに、あの場で聞いた『バーボン』『諸星大』『組織』についても、まだ謎のままだ。
これはやはり、ゼロの潜入先について詳しく探る必要があるな。
手始めに、明日ポアロへ行ってゼロに直接聞いてみるか。
そうして私は湯船から出た。