第25章 ミステリートレイン
「昴さん!!」
「ボウヤ、どうした」
この後の作戦のためで待機していた沖矢の元へコナンが走ってきた。
「ちょっと追加で頼みたいことがあるんだ!
これ、昴さんに預けるから、これ使ってさんを安全な場所まで避難させて欲しい」
そう言って、コナンは自身の腕時計を沖矢に託す。
「っ!?彼女もいるのか!?」
「そうみたい。ごめん、説明してる暇がないんだ。
じゃ、作戦通りにお願いね!!」
そう言ってコナンはまた走り去っていった。
「全く、無茶を言うな」
そうして、手筈通りにことが進んでいき、元の姿でその時を待っていた沖矢基赤井。
そして案の定、8号車に彼女が現れたのだった。
壁の死角から奴らの様子を伺っている彼女。
今にも飛び出しそうなその腕を掴んだ。
「っ!?なぜあなたがここにッ……」
瞬時に振り返った彼女は、目を大きく見開いて、信じられないというような表情で見つめてきた。
そして、預かった時計を使い首筋に麻酔銃を打ち込む。
それと同時に倒れ込んできた彼女を受け止めた。
「それは、こちらのセリフなんだがな」
そうしては保護され、眠ったまま沖矢に工藤邸へと運ばれたのだった____