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【名探偵コナン】sangría

第24章 パスリング



「あっ、もしもし?快斗くん?」

『はぁ、突然何の用だよ』

「はぁ、って今溜め息ついたでしょ!?
もう、用がなきゃ電話しちゃいけないの?
私たちの仲じゃない!」

『用もなしにあんたが連絡よこすなんて有り得ねぇーだろ。
嫌な予感しかしねぇ』

「あら、よくわかってらっしゃる。
さっきニュースで見たんだけど、来月ベルツリー急行で仕事するんだってね?」

『…だから何だよ』

「その前に下見に行くでしょ?あなたならきっと」

『仰る通りだ。次のミステリートレインの走行日に俺も乗車する。
…おい、まさか邪魔する気じゃ!』

「いやいやそんなことしませんって!
実は、お願いがありまして…、
…私の分のパスリングも用意してくれないかな〜って」

『無理だな』

「えぇ〜!そこを何とか!!」

『もうとっくに期限は過ぎてんだ。
今更用意なんて出来ねぇよ』

「そっか、残念……。
……えーと、コナンくんへのメアドは『ちょちょちょ!!何する気だ!』

「次の走行日にキッドが下見に来るみたいよって教えてあげようかと思って。
安心して、予告日当日は邪魔しないから」

『下見出来なきゃ同じことだろうが!!』

「じゃあ用意してよ。パスリング」

『はぁぁ、無茶言うなって…。
……一応目的を聞こうか』

「……こんな私にもね、絶対に死なせたくない人ってのがいるの。
その人が、この列車で危険に晒されるかもしれない。
それを阻止したい」

『………わぁったよ。用意する』

「本当っ!?」

『言っとくがな!これは貸しだからな!!』

「分かってるって!
サンキュー!快斗くん」

『たくっ、しゃーねぇなー。
また連絡する』

「はーい!」




そうして電話を切った。

やっぱり、持つべきものは怪盗の友達だな。
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