第17章 難攻不落の
「さん、見ました?今朝の新聞」
「え?新聞?まだだけど…」
実は今日朝寝坊をしてしまい、慌てて出勤してきたため朝刊には目を通していなかった。
ま、朝寝坊をした理由はこの間の彼、沖矢昴さんについて夜通し考えていたからなのだけれど。
「見てください、これ!」
そう言って青柳から差し出された新聞を見た。
なんと、そこには
『怪盗キッド
今度は宿敵・鈴木次郎吉氏に挑戦状!!!」
とデカデカと書かれていた。
「え!?まじ!?」
「まじです。テレビもこの話題で持ち切りなんすから」
そりゃ、つい先日奇跡の瞬間移動を成功させた怪盗キッドが、今度は自身から鈴木次郎吉相談役に挑戦状となれば世間は騒ぎ立てるだろうな。
「さん、最近キッドについて調べてるっぽかったので、てっきり知ってるかと思ってました」
「うっ、何故それを…」
「そりゃ、さんの優秀な部下ですから!
さんの調べ物が何か知ることなんて造作もありません!」
こいつ、この間のニューベイカホテルの時のことまだ根に持ってんな。
青柳の言う通り、実はあのパープル・ネイルの一件から私は怪盗キッドについて調べていた。
ー…月下の奇術師と黒羽盗一さん、
この2人に何か関係があるような気がしてじっとしていられなかったのだ。
でも、誰にも知られないように調べていたつもりだったのに…、
ちっ。
その後、鈴木次郎吉相談役の元にテレビの取材が押し寄せた。
そこで明かされた怪盗キッドからの挑戦状にはこう書かれていたそうだ。
__________
我 当 月 赤 無 鈴 観
が 家 が 子 駄 木 念
凌 に 闇 が な 相 召
駕 伝 に 如 抗 談 さ
す わ 呑 く い 役 れ
る る ま 神 は
の 大 れ 妙 止
を 金 る に め
待 庫 中 し て
て を
__________
この文字と共に、いつもとは少し違う怪盗キッドマークを添えて。