第13章 鳥取…?
「おはよー」
「あ、さん昨日大丈夫でした?」
「うん、まあね」
ただいま絶賛頭痛に襲われているけど。
多分、私の顔は今ものすごく青いだろうな。
「昨日は迷惑掛けてごめんね。
私、どうやって帰った?」
「えっと、それなんですけど…」
佐藤の話をまとめると、昨日、私たちの状況を見兼ねた見知らぬ男性が声を掛けてきたんだと。
その男性が、なんでも私の知り合いだと言ったらしく、もし良かったら私を家まで送ろうかと提案したそうだ。
明らかに怪しい話だが、その時の佐藤にとってそれはとてもありがたい話。
ベロンベロンに酔っ払った女2人を家まで送るのなんて骨が折れる所の話ではない。かと言って、1人で帰らせられる状態でもない。
加えて、その男性を見た瞬間に私が抱きついて離れなかったんだそう。
こうした色々な状況を加味した上で、結局私をその男性にお願いして佐藤は由美を送って帰ったらしい。
「お願いしたはいいんですけど、やっぱり心配だったのでさんが無事で良かったです」
「本っっ当にごめん。今度なんか奢るから」
なんてことを、後輩にそこまで迷惑を掛けていただなんて。
情けないったらありゃしない。
「あのちなみに、その男の人ってどんな人だった?」
「それが、私もそれなりに酔ってたのでよく覚えてないんですよ。
なんか、特徴的な人だなぁとは思ったんですけど。
誰だか分かってないんですか?」
「あはは、実は情けない話何っにも記憶がなくてさ。
ま、私の知り合いならいつか誰だか分かるでしょ!」
そうして、もう一度「ありがとね」と伝えて私は捜査一課を後にした。
一体誰だったんだろう。
あの置き手紙も恐らくはその男性が書いたんだろう。
本当に心当たりがない。誰だ……?
ん?てことは、私はその人にパンツを見られたと言うのか…?
くっ、一生の恥。