第2章 【Snowflake_テゴ編】
が出て行く夢で目が覚めた。
が出て行ってから毎晩見るこの夢は、いつだって伸ばしたオレの手が届かないまま終わる。
あの時、オレが本当に手を伸ばしていたら。
の腕を掴んで引き留めていたら。
”今”は変わっていたんだろうか?
そんな馬鹿なことを考えながら、いるはずもないのにキッチンへ向かい、を探す。
”ゆうちゃん、おはよう。朝ごはん出来てるよ。”
小さなテーブルに並ぶ朝食を思い出しながら、オレは冷蔵庫を開けた。
「何もねぇや…。」
思わず笑ってしまう。
あとでマネージャーにコンビニ寄って貰おう。
オニギリとサラダでも食っときゃ、昼にはロケ弁にありつける。
そうタカを括ってから洗面台へ向かう。
洗顔をし、歯を磨くと、徐々に仕事スイッチがONになった。
そう、仕事中だけが、唯一オレが彼女を忘れる時間だ。
「行ってきます。」
誰も居ない部屋に声をかける。
毎朝の日課だった”行って来ますのチュー”を、1人の部屋でファンに投げる。
「愛してるよ、オレの子猫ちゃん達♪」