第3章 嫌な夢
____バッ
『っ.はぁ..はぁ...』
嫌な夢を見た。
もう、思い出したくもない、
クソみたいな夢。
親とも呼びたくない、あのクソアマの夢。
もう見ないと思っていたのに、
今日に限って夢を見た。
"A.M.3:30"
まだ、深夜帯。
喉乾いたな、厨にでも行くか。
そっと、襖を開け部屋を後にする。
この時間帯に本丸を歩くのは久々だ。
不眠症の頃は、
よく縁側で時間を潰していた。
「主、どうしたんだ?」
此処に初めて来た頃の事を思い出していたら、
誰かに声をかけられた。
声がした方を見ると、三日月が居た。
『三日月..。いや、何もないよ。ちょっと喉乾いてね。』
いつもの作り笑い、
ちゃんと出来ていただろうか。