第9章 "家族"
書類も全て終わらせた昼餉前。
縁側に出て庭の方を見ると、
短刀たちが、遊んでる。
んー、鬼ごっことかそういうのだけじゃ
つまらないだろうし、
今度遊び道具でも買ってあげようかな。
「あるじさまー!ひるげのじかんですよー!」
縁側に座り短刀達を見ていると、
今剣が、迎えに来てくれた。
『有難う。』
「あるじさま。けさかたはだいじょうぶでしたか?」
『大丈夫だよ。ごめんね?』
「あやまらないでください!なにもわるいことしてないじゃないですか!」
そう言うと、
ぎゅっと、抱き締めてくれる今剣。
━━━━━━本当にいい子たちをもったな。
そのまま、抱き締め返した。
「へへ、あるじさまのれいりょくは、あたたかいです...。」
暫くすると、すぅ、すぅ、と寝息が聞こえてきた。
どうしようものかと、考えていると
「主、今剣は...っと、寝てしまったのか。」
『うん、なんか寝ちゃって』
「今剣は、俺が預かろう。主は、昼餉を食べてくるといい。」