第87章 ★ その後 ★ 夢主視点 ★ ① ★
「…ロー…やっぱり違うご褒美が欲しいな」
私がそう呟くように言うと
ローは私の頭を撫でていた手を止めた
ロー)「…なんだ?何か欲しいのか?」
私はローの言葉に返事せず体を起こしてローの足の間に移動した
ローは少し驚いていたけど優しいよね
私が足の間に体を動かした時に
ローは足を動かして私が座りやすいようにしてくれた
私はローの体に背中を預けて軽く膝を抱えた
ローに背中を預けたまま…私は海を眺めた
真っ黒な海
あの夢を思い出したけど
背中の温もりがあるからか
不思議と…怖くなかった
「ロー…出来れば黙って聞いててね」
ロー)「…」
少し冷たい風が吹いた
ローは寒くないようにタオルケットを出して2人を包んだ
驚いたけどありがたかった
薄着で出てきたから
私の体の前にローの腕があって抱き締められてるみたいだ
この温もりは安心する
私はゆっくり口を開いた
「…皆に黙ってる事…私の夢の話」