第85章 ★ 決着! ★ 夢主視点 ★ ① ★
…もう、力が…
死ぬつもりはないが
このままだと埒が明かない
なにか…なにか、手を考えないと…
そう思っていたら
私のかすむ視界の端でなにかが動いて
次の瞬間
私の上からムエがいなくなった
?)「アイーヤ!」
「っ!…ベ、ポ…」
間一髪の所でベポが助けに来てくれた
「…ふふっ…やっぱり、あなた達がいてくれて良かった…」
私は安心して力が抜けて
冥母を手放した
気が抜けた分…力も入らないし息も荒くなる
冥母が大虎に戻って
嚇母も私の元に飛んできた
冥母)“主様!”
嚇母)“アヤ!まだ気をしっかり持って!まだ…”
「はぁ、はぁ…だ…大丈夫…まだ…」
私は冥母に手伝って貰って
なんとか体を起こして前を向いた
足に力が入らないから
座った状態だが
ベポ)「アヤ!」
ベポが私に駆け寄ってきた
私は右の太ももに付けていたポーチから巻き物を取り出し解除した
「…ベポ…これを、あの女に…投げて…」
巻き物から出てきたのは
ひとつの大きめの玉だった