第79章 ★ 報酬 ★ 夢主視点 ★ ① ★
「私の昔の名前。あんたにあげるよ。私にはいらないものだもん」
私がそう言えば目を見開いて
…その目に段々と涙が溢れた
そして私から視線を逸らすように下を向いた
?)「…ありがとう…」
小さく言われたお礼の言葉
それは泣き声で言われた
「後で自己紹介でもする?」
?)「…ぅ"ん」
「ちょっとちょっとー…泣くのはまだ早いんですけどー?ふふっ。自分の泣き顔を見るなんてやっぱり変な感じ。あなたの目には何が映ってる?」
?)「え?」
私の問いに私の体に入る女の子は顔を上げた
目に涙を溜めながら…
「知ってた?未来の話は笑ってしなきゃ叶わないんだよ?」
私が笑いながら言えば私の言葉が理解出来ないような顔をした
?)「え?待って。全然話…」
般若)〘5分経ったけどまだ話してるの?〙
女の子の言葉を遮って出てきた般若
5分以上経ったような気もしたけど…まぁいいか
般若の言葉に私は立ち上がり体をお姉さんに向けた
あのお姉さん多少の怪我はしているが
この般若の攻撃に耐えたのか…すごいな
「いや。選手交代だ。私が行く…亀持ってて」
私は亀を私の体に向かって投げた
慌てて受け取ってた
般若)〘なら見物してるよ。その体を傷付けたら許さない〙
「ふん。彼みたいな事言わないで。その言葉はあんたに言われたくない。それにこれ以上怪我したらまじで殺されそうだし」
私は目を閉じて少し息を吐いて集中する
長物の武器でもあればいいんだけど
巻物に入ってるから手ぶらだ
まぁ、このままでもいいだろう
私はゆっくり目を開けて
走り出した