第71章 ☆ 前夜祭 ☆ 夢主視点 ☆ ① ☆
しばらく踊っていたら
人の気配がしたから踊るのを止めた
ゆっくり息を吐いて目を開けた
「早かったね」
クロガネ)「…思ったより調べられんかったからのう」
「あら、『八咫烏』も衰えたね」
クロガネ)「…んなもん何十年も昔に飛んでったわい」
「…んで…どうだったの?」
私は話ながら戻ってきたジジィに近寄った
ジジィはため息を付きながら紙を出してきた
受け取って見たら…その内容に思わず眉間に皺が寄る
「…これ…本当に?」
クロガネ)「疑うんか?」
「疑いたくなるでしょ…これ…」
クロガネ)「まぁ…明日には分かる事じゃ…雲母は使えんぞ。ちょっと無理をさせたからのう。冥母も使うには時間がかかるじゃろうな」
「使わないよ…明日はなるべく自分だけでやるもん」
クロガネ)「くま子を忘れるでないぞ」
「忘れてないよ。ベポ子ちゃんも私が守るもん…ってかこっちも気になるけど、こっちの方が…」
クロガネ)「あぁ…あのお姉ちゃんと一緒におった娘さんじゃろ?」
「…どう思う?」
クロガネ)「…なんとも言えんな…それが限界じゃった…後2日あればのう」
「そればっかりはねー。まぁこれだけあれば準備も少し楽になるよ。ありがとう」
クロガネ)「…」
私がお礼を言えばジジィは頭を撫でて船に戻った