第70章 ☆ 生涯をかけて ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
「え?何してるの?」
俺の行動に驚いて少し冷静になったのかアヤの涙が止まっていた
ロー)「キスマークの付け方を教えてやる」
「え?キスマーク?」
ロー)「あぁ。教えてやるよ。付けたかったんだろ?」
「…そう、だけど…」
ロー)「知りたくないのか?」
「…知りたい、けど…私に教えたら、いっぱい付けちゃうよ?」
アヤの言葉に少し笑ってしまった
ロー)「ふっ…あぁ。お前に付けられるなら多くても構わない。付けられるのは嫌だったが…お前ならいい。付けられるならお前がいい」
出来るだけ優しく言えば俺の言葉にアヤは泣くのを我慢する様に顔を歪める
「…ローのばーか」
ロー)「…あぁ。そうだな」
我慢していたであろうアヤの涙が溢れてアヤは両手で少し乱暴に拭いてて
俺はそれが少しおかしくて笑ってしまった
アヤの涙を止める様に
優しく後頭部に手を当て少し体を寄せて目元にキスを落とした
これでアヤの涙は止まらないんだがな
俺はアヤの涙が流れる目元にキスをするのが好きらしい
目元にキスした後
アヤと目が合って俺を見つめるアヤの目には熱が孕んでいた
他の女達のこう言う視線は鬱陶しいのに
アヤから向けられるこの視線は悪くない
少しアヤの口から吐かれる吐息にも…熱を感じた
俺は少し焦らしたくなって
小さく笑って「先にキスマークな」と言って頭を撫でた