第68章 ☆ 酒場 ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
「醜女…醜女は流石に初めて言われたな」
さっきまでとは違い普段の声に戻って、驚いて目を見開きながらクロガネ屋に目を向けるもクロガネ屋は首を振っていた
アヤは小さく息を吐き静かに立ち上がり「お姉さん…聞きたい事あるんだけど」と言いながら近付いた
急に立ち上がり近寄ってきたアヤに驚き数歩後ろに下がる女
地味な女が金髪の女の前に立ちはだかっていた
まるで守るように…少し震えて
「…そんなに怯えないでよ…少し聞きたい事あるだけだから…」
小さく両手を上げアヤは小さく笑って首を傾げて「醜女…貴方はその言葉の意味を知っているの?」と静かに聞いた
オフィーリア)「は、はぁ?意味も知らないで言ってると思ってるの?!意味ぐらい知ってるわよ!」
「…意味を知っててそれを言ってるのね?」
アヤの声がまた少しでも低くなる
さっきまでとは違った…少し殺気の篭った低い声だった