第9章 ☆ 初戦闘 * ロー視点 ☆ ② ☆
俺は能力を発動させここにいるこいつらと俺の5人を敵船の甲板に移動させた
全員目を見開いた
あの女は無数の針を避けたり切り落としていた
あの女…あの怪我であんなに動けるのか
俺は眉間に皺が寄った
痛みを消す何かあるのか?
痛みを感じない?
そんな事に考えていたら横の4人の会話が聞こえた
シャチ)「す、すご」
ベポ)「オレ、あんな事出来るかな」
イッカク)「私は無理ね」
ペンギン)「あぁ。俺も無理だ」
ロー)「…自信満々に言ってて恥ずかしくねぇのか?」
ったくこいつら
後手に回っていた女が動いた
防御で精一杯かと思ったが落ちていた剣を拾い
敵船の船長の男に向けて投げ上に飛んだ
そして上に飛び空中で体勢を整え、敵の男に肩車のように飛び座り足で首を絞めて「ねぇ。お兄さん♡」と声をかけていた
右手に持ってた武器を男の口元に置き「あんたの口笛が早いか…私がクナイを引くのが早いか…勝負する?」囁くように言っていた
男は固まっていたが口笛を吹こうとして首の後ろを何がされていた
男が倒れた
女の勝利だ
俺達はなかなか使えそうな奴を拾ったのかもしれない
ベポ達が女に向けて走って行ったから
周りを見回せば…確かに誰も死んでないし船も沈んでない
約束は守ったな
そんな事を考えながら女に目を向けた
女はシャチ達と話していて『神経をいじられせもらって しばらく動けなくしたの』と言っていた
それはどう言う事か聞こうと思ったが女の怪我が気になって女に近づいた
女の後ろに立って声をかけようとした時、女がふらついて俺に寄りかかってきた
驚いた
女が顔を見上げてきて、服の上からも分かる程の無数の傷
上しか着てないから足の包帯も針を避けた時に切られ役に立っていたなかった
服も少しボロボロになっている
俺はペンギンに後の事を任せ女を連れて医務室に戻った