第61章 ★ 作戦会議 ★ 夢主視点 ★ ① ★
ロー)「いちいち喧嘩するな。話が逸れる」
「んー」
私が目でジジィのせいだ!と訴えれば余計に睨まれて
「…ごめんなさい」
私は謝りながら視線を逸らした
クロガネ)「…とにかく…またその感覚になったらちゃんと言うんじゃろ?」
「…うん。ローと約束した」
クロガネ)「ならいい。次が無い事を祈るがな」
「…だから…言えなかった。気のせいにしたかった」
人が死ぬ感覚なんて
普通に嫌じゃん
あの感覚になって
自分の親しい人達が
死んだらって考えたら⋯
私が視線を落としながら呟けば近くにいた2人には聞こえていて何が頭に乗った
そしてゆっくり撫でられた
ロー)「…この船では気のせいにしてやるよ。この船で誰も死なせないし、アイツらも死なせない」
ローに視線を向ければ私が安心する様にか少し優しく笑っていた
「…うん」
クロガネ)「…にしても…その感覚⋯こっちの世界なんかのう?」
「え?」
ジジィの言葉に疑問を持ち顔を向けた
「…あっちの世界…って事?」
クロガネ)「ワシみたいにこっちに来てそれなりに経つ訳でもないんじゃろ?…この世界で初めてその感覚になったと言っても、知り合いがそんなにおらんこの世界で誰かが死ぬと考えるより…あっちの世界で誰かが死んだと考えたら…」
「…あっちの⋯世界…」
ロー)「…それは確かめようがないからどうする事も出来ないな⋯とにかく、お前は言う事だけを覚えとけ」
「…ぅん、」
私は少し息を吐いて自分を落ち着かせて
ローの足に頭を置いて
体を小さく丸くして横になった
ジジィに足を向けたのに
ジジィは何も言わなかった
ロー)「…眠いのか?」
「⋯少し…でも…皆を見ときたくて⋯」
私の視線はあっちで騒いでるシャチ達を向けられていた
次にあの感覚が来て…今見てる誰かが死んだらって考えたら
怖い
ローはそんな私に気付いたのか頭を撫でてくれた
私は頭を動かして視線をローに向けた
ロー)「大丈夫だ」
何も言ってないのにローはそれだけ私に告げた
少し、泣きそうになった