第54章 ★ 顔 ★ 夢主視点 ★ ① ★
*♡*
ロー)「…俺がお前の他にこうゆう事する奴がいると思ってんのか?」
ローにそう言われて言葉を間違えた事に気付いた
「…それは思ってない」
ロー)「ならなんでその言葉が出てくるんだ?」
睨まれてる
そりゃそうか
私は頭を戻して枕に手を伸ばして
枕を引き寄せ頭を押し付けた
「だって…リップ音が…」
少し引っ込んだ涙がまた溢れそうだった
ロー)「…リップ音?」
「…ローがよく出すリップ音を…私の他にも聞いた事がある人がいるって考えたら、今になってモヤモヤして…」
ロー)「…」
「だから…やだなって」
ロー)「…」
「…今まで考えもしなかったのに…分かってた事なのに…ごめんなさい」
私は枕をキツく抱き締めた
めんどくさい女だなと自分で思った
そんな事考えていたらローが静かに口を開いた
ロー)「…お前は」
私は枕から顔を上げて肩越しにローを見た
ロー)「…お前は自分の過去に興味無いって言ってたのに俺の過去にはそう思うのか?」
私はその言葉に目を見開いた
確かにそうだ