第54章 ★ 顔 ★ 夢主視点 ★ ① ★
ローは船の前で立ち止まり私を抱えていたからか能力を使って甲板に上がった
そこで私はゆっくり甲板に降ろされた
何故か足の方だけ
片手は背中に回ったまま…
甲板に足が着いて私はローの顔に目を向けた
ローはさっきまでの顔とは違って不思議な顔をしていた
どうゆう…感情の、顔?
ローの感情の色が見えない
怒ってない…けど、なんて言ったらいいんだろう
よく、分からない顔してた
「ロー?」
私はローの顔色がよく分からなくて眉を少し寄せながら首を傾げた
ローは私を下ろしてからずっと私に目を向けていて抱き締めるような体制だから余計に分からない
ローの視線が怖いわけじゃないけど…
無言で見つめられてよく分からない顔してるから少し怖くなって視線を逸らしてしまった
ロー)「…お前は」
私が視線を逸らした後に声をかけられローに顔を向けた
「ん?」
ローはさっきまでと違う顔をしてた
ロー)「お前は…過去を知りたいか?」
ローの言葉に目を丸くしてしまった