第7章 ☆ 尋問? * ロー視点 ☆ ② ☆
女はカバンの中にあった包帯を少し切って髪を結んだ
そして包帯を切る時に使った刃物でワンピースみたいになってる俺の服の裾を少し切って足を上げやすいように確認した
ロー)「おい。俺の服だぞ」
「あ、ごめん。忘れてた」
「「「「…」」」」
女はキョトンとした顔で俺に謝った
チッ、こいつ
…何故かベポ達は変な顔でこっちを見ていた…
そして持っていた刃物を敵船のマストの上の方に向けて投げた
ロー)「…あれは?」
「ん?また今度教えてあげるよ」
ロー)「…」
「ふふっ。私に興味湧いてきた?」
女は軽く準備運動をしながら俺に笑いかけ言った
眉間に皺を寄る
「そんな怖い顔しないでって言ってるんだけどなー。男前が台無しだよ?」
女はそう言うと甲板の手すりに向かって歩いていった
「シャチ、ベポ」
敵船を見つめながら2人に声をかけた
シャチ)「な、なんだよ」
ベポ)「どうしたの?」
「さっき、私は魔法使いで変身とか出来るって言ったけど…もっとカッコイイもの見せてあげるよ♡」
肩越しに視線だけこちらに向け不敵な笑みを浮かべた
次の瞬間…女は消えた
「「「「「?!」」」」」
シャチ)「え?!消えた?!」
ベポ)「どこに?!」
イッカク)「ちょ!ちょっと!あそこ!」
イッカクが敵船のマストの上の方を指していた
あそこはさっき女が刃物を投げていた辺り
そこに垂直に片膝を付いて何かしていた
ペンギン)「何、やってるんだ?」
シャチ)「いや!それより垂直に座ってるんだが?!」
イッカク)「まって…あの子の手が」
ロー)「…」
俺達は目を見開いた
あの手枷は外してない
あれは海楼石の錠だぞ!
ロー)「…雷?」
女の手に雷が集まりだした
そして鳥のような音が聞こえだした
敵船の奴らも上を見て驚いていて
女はそのまま垂直に立ち上がり甲板に向かって走り出した
そして船全体に雷を落とした
2023.12.17