第53章 ☆ 次の進路 ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
「そりゃ断る理由なくない?私一人でいいんでしょ?なら受けるでしょ!」
ペンギン)「そこまでして鉄が必要なのか?」
クロガネ)「アヤの考えとる忍術に使う武器はその鉄じゃないと作れん。他の鉄が混ざればそれは武器として使えん。しかもその鉄は1キロ船ぐらいの値段がするんじゃ」
「「「「え?!」」」」
ロー)「…」
黙って聞いていたが…
その鉄の値段に驚きを隠せない
そんな鉄聞いた事ないぞ
ベポ達の反応を見ていたアヤは目を丸くしていた
「…あ、なるほどね。自分で調達する鉄なら金を取らずに作ってくれると」
クロガネ)「お前さん達にもいい話じゃろ?」
相変わらずニヤニヤしてるクロガネ屋
本当にそれだけか?
そんなクロガネ屋に気付いてないのかアヤは口元に手を当て視線を逸らした
「んー。まぁ金の問題は考えてなかったから有難いけど皆の反応的に高そうなのは分かる。船だし…その鉄そんなにするのか…やっぱりクナイとかなら別だけど忍術を考えると必要よね…なんでそんなに高値なの?」
アヤは顔を上げてクロガネ屋に目を向けた
クロガネ屋もアヤに目を向けた
クロガネ)「取れる量が少ないと言うのもあるんじゃが…なんでもその鉄で作った物には祝服されとるとか色々噂があってな」
「え?噂?」
クロガネ)「その島ではおとぎ話みたいに語り継がれとる。その鉄を戦争に行く夫に渡した夫婦から始まったそうじゃ。絶対に死ぬような戦争じゃったのにその夫だけ帰ってきたそうじゃ。怪我ひとつなくな」
クロガネ屋の噂とやらを聞いていたが…
色々疑問に思ったのは俺だけじゃない
イッカク)「…たまたまだったんじゃ」
ベポ)「でも怪我ひとつなかったんでしょ?かすり傷もなし?」
「ってゆうか戦争に行く夫に鉄渡すってなんだよ」
シャチ)「確かに」