第51章 ☆ 過去〈Ⅱ〉 ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
クロガネ)「忍の体は情報じゃ。それが死体でもな。恐らく襲撃された時に殆どが持っていかれたんじゃろう。残っていた死体もあったらしいが目玉が抜かれていたそうじゃ。文献には目の事が書かれておらんかったからミナトもそれ以上調べられんかったと聞いとる」
ロー)「…1度だけアヤの目の色が変わったのを見た事がある」
クロガネ)「…キレイな赤い目をしておったじゃろ?」
ロー)「…あぁ。」
クロガネ)「それは感情が昂った時にたまに出る物らしい。その感情は《怒り》や《絶望》に近い感情だと聞いた。そしてそのまま髪の毛が黒く染ったら先祖返りをするそうじゃ…ミナトから目を隠せと言われ一時、目隠しして生活しとったがめんどくさくなってやめおったわい。」
ロー)「…」
クロガネ)「あいつはいい意味でも悪い意味でも緊張感がないからのう。自分が他の忍と違う力を持っていても「変な力使えるなー」ぐらいにしか思っとらん」
ロー)「…あいつらしいな」
クロガネ)「…こっちではもう調べられんし…何より狙われる心配がないから少し安心したんじゃ。あっちでは常に狙われておったのに本人が気にしとらんかったからのう」
ロー)「こっちでは賞金首だぞ?」
クロガネ)「そんなもんあっちでも変わらんかったわい。あいつもビンゴブックに載ってたからのう」