第43章 ☆ 宴・初 * ロー視点 ☆ ① ☆
「…カカシの、額当て?…」
額当てって
確か…前にアヤが言ってた忍の証だったか
…これが
ならこれが…各里のシンボルとか言うやつか…
俺は額当てを見ていたら
アヤはそれを横に置いて
今度は刀と武器を手に取った
「それにこれ、ジジィの…」
クロガネ)「あぁ。ワシがお前に贈ったものじゃ。返品は受け付けん。その2つはワシには要らん物じゃ。お前が使え」
アヤはクロガネ屋に目を向け
すぐに視線を手元に戻してその刀と武器を握りしめていた
「…ありがとう」
クロガネ)「もう1つもカカシからじゃ。むしろそっちが本命かもしらん」
「…」
アヤは刀と武器を置いて小さい箱を開けた
中には小さな赤い宝石の付いたピアスが1つ
「…ふっ…馬鹿な奴…」
そう言ったアヤの顔は泣きそうに眉を顰め
薄く笑っていた
アヤはそのピアスを手に取り自分の右耳に刺した
いきなりの事で…全員驚いた
「…ジジィ。頼みがあるんだけど」
周りの反応に気付いてないのか
アヤは吹っ切れたように笑って立ち上がり
小指のリングを外してクロガネ屋に渡した
「このリングで…カフスを2つ作ってほしい。出来れば金と銀がいいな」