第42章 ★ 過去の任務〈Ⅰ〉 ★ 夢主視点 ★ ① ★
そう言ってジジィは頭を撫でてきた
少し驚いた
でも酷く懐かしくて…
頭に触れる手の感触から夢じゃないって思い知らされた
いや、懐かしいゲンコツの感覚から夢じゃないのは分かってたんだけど…
そんな私に気付かずにジジィは話し出した
クロガネ)「お前が死んだと聞いた時驚いたんじゃ。人はいつか死ぬ。だがお前には独りで死んで欲しくなかったからのう」
ジジィに目を向ければ
少し寂しいような嬉しいような…そんな目をしていた
クロガネ)「また話が出来て良かったわい」
「…」
私は答えれなかった
ジジィは私の頭から手を離してローの顔を見た
クロガネ)「まだ話せる時間はあるんか?」
ロー)「それは構わない」
クロガネ)「なら飯を食ってけ。話したい事は色々あるからのう」
そう言って奥に消えていったジジィ
私は顔を上げれずにいた
ロー)「泣かないのか?泣き虫」
「…うるせぇ。はげ」
ロー)「口が悪ぃな」
私が泣きそうになってたのを気付かれたのか
私の頭を撫でたローはシャチ達に一旦船を戻って宴の準備をするように指示した
ジジィにはクルー皆で宴をする事に伝えると豪快に笑ってた
その日の夜…宴が始まった