第39章 ☆ 手配書 * ロー視点 ☆ ① ☆
こんな話をしていたら船が騒がしくなった
麦わら屋が起きて暴れて森の中に入っていった
あの野郎…船を…
それにあんなに暴れたら…
そんな事を考えていたらジンベエ屋に声をかけられ
麦わら屋の容態を説明すれば
ジンベエ屋が追いかけに森に入っていった
残った俺達は船の修理やらご飯待ちやら
各々が好きに過ごしていた
俺達はさっきと同じ体勢で過ごしていた
アヤの膝枕だ
ロー)「おい」
静かに海を見ていたアヤに声をかければ
視線を向けられた
「ん?なぁに?」
声をかけられると思っていなかったのか小さく首を傾げた
ロー)「…さっきの話だが」
「さっきの話?」
ロー)「女帝屋との話だ」
「…女帝屋?あ、あのお姉さん?あのお姉さん女帝なのか…それがどうかしたの?」
ロー)「…」
「え?駄目だった?好きな人って言って…ローだって私の事…」
ロー)「そっちじゃねぇ」
「ん?あぁ、結婚の話?」
ロー)「…あぁ」
俺は小さく返事をすれば
アヤは顎に手を当て視線を逸らす
「んー。ローが、したい、なら?…私がもし結婚とかするならロー以外考えられないけど…私はあなたに身も心も忠誠も、全部捧げる覚悟は出来てるからね…まぁ海賊に結婚とかあるのかは知らないけどさー」
アヤは笑顔で俺を見てきた
そして片手を俺の頬に当て目を細めて微笑んだ
「嫌だった?」
ロー)「…」
俺は黙ってアヤから顔を隠すように帽子を深く被った
「ふふっ。可愛い♡」
アヤは小さく笑って呟いた
俺は無視した
しばらくお互い黙っていたが
アヤが少し緊張したような声で俺を呼んだ
アヤに目を向けると
アヤは静かに海を眺めていた
「誰か来たよ」
アヤがそう言えば
双眼鏡を覗いていたシャチやペンギンが
何か話しながら慌て出した
何か見つけたらしい
敵か?
こんな所まで?
俺は体を起こしアヤと共に
騒いでいたシャチ達の方へ向かった