第33章 ☆ 出発 * ロー視点 ☆ ① ☆
本当はダメだと言いたかったが
麦わら屋がこの戦争に参加するのを見てつい許可を出してしまった
だが、忍術使うと言っていたしまぁいいだろう
怪我して帰ってきたら覚えてろよ
俺達は船を戻って出航準備の指示を出した
イッカクに説明すれば慌てて騒いでいたがペンギンに説得され渋々出航準備に取り掛かっていた
そんなイッカクに気付かず
アヤは『急いで準備する』と言って部屋に戻った
指示を出し終わり俺も部屋に戻った
ドアを開ければ部屋の中が武器が並んでいた
前に見たクナイもあった
その武器達の中にアヤはいた
「これだけあれば…あとは…」
ぶつぶつ言いながらアヤは荷物をまとめていた
どこからこんなに出したんだよ
思わず眉間に皺が寄る
ロー)「お前、どこからこんなに…」
「ん?なに?どしたの?」
俺に気付いてアヤは首を傾げた
ロー)「これも忍術か?」
「ん?あ、この手裏剣の事?そうだよ?口寄せしたの!」
ロー)「口寄せ?」
「うん。この巻物からね!」
アヤが持っていた巻物は最初にカバンに入っていたやつだ
ロー)「…」
「…え?見たかったの?」
顔に出てたのかアヤは更に首を傾げた
そして笑い出した
「ふふっ…やっぱりローは可愛いね」
そう言って俺を見上げて手を伸ばし
俺の顔を引き寄せてキスをした
「また今度ね」
そう言ってアヤは離れて準備を再開した