第31章 ☆ 戦の前夜祭 * ロー視点 ☆ ① ☆
「お願い。ロー。私をあそこに連れて行って」
アヤが撫で声で言ってきた
ロー)「駄目だ」
拒否れば何を思ったのか
「…」
アヤは胸元を谷間が見えるぐらいまで開け長い髪の毛を左側に流し、俺の隣に座って足を組み身を寄せ、俺の腕に自分の腕を絡めて手を握って、肩に頭を置き空いている手で俺の肩を指で触れるか触れないぐらいの指先でなぞる
「お願い。私あそこに行きたいの」と、囁くように言った
シャチやペンギンは顔を真っ赤にしてベポは分からずオドオドしていた
ロー)「お前。そんな事したら俺が連れていくと思ってんのか?」
「あ、やっぱり駄目?」
アヤはケラケラと笑った
「いやー。久しぶりにやると駄目だねー。もう感覚が思い出せないや。でもシャチ達なら引っかかってくれそうだね」
アヤは俺から離れて立ち上がって少し伸びをした
ロー)「お前。そんな事してたのか?」
「任務でね。それより!私あそこに行きたいんだけど!」
俺の問いに画面を見つめながら答えたアヤだったがすぐに俺の方に体を向け画面を指さしながら言った
そんなに行きたいのか?
ロー)「さっきペンギンが言ってただろうが。怪我も治ってないのに何言ってやがる」
俺はため息を付きながら拒否すれば「あー。なら私をあそこに連れて行ってくれたらローのお願い一つだけ聞いてあげる」と言ってきた