第28章 ★ 過去 * 夢主視点 ★ ① ★
夢を見た
夢…なのかな…
目の前に成長したであろうカカシがいた
「…カカシ…」
カカシは片方しか見えない目を細めて
安心した様に…笑ってた
カカシが…笑ってる
それだけで…泣きそうになった
夢でもいい
幻でもいい
ずっと…心残りだった事
カカシに謝りたかった
私は泣きながらカカシに謝った
「…ごめん。カカシ。死んでごめん。会いに行けずに…約束も守れなくて…ごめん、ね…」
カカシは笑って涙を拭ってくれた
カカシ)「泣くなよ…そっちで元気に生きてさえいればいいよ。また会おう。カンナギ。いや、今はアヤだっけ?」
「うん。リンが私に付けてくれた…初めての名前」
カカシ)「良かったな。元気でやれよ」
カカシはそう言うと涙を拭ってくれた右手を出てきた
私はカカシの右手を握って握手した
「うん。カカシも元気で!今までありがとう」
カカシ)「こっちこそ。ありがとう。幸せになれよ。アヤ」
カカシが光に包まれて薄くなっていく
これで最後なのかな?
私はカカシに叫んだ
これだけは伝えないと…
私は涙を浮かべて微笑んだ
…最後なら笑った顔を覚えといてほしいから
「カカシ!私を見つけてくれて、助けてくれてありがとう!大好きだったよ!」
カカシが一瞬目を見開いて私を抱き締め
おでこに1つキスを落として消えて行った
最後に見たカカシの顔は
素顔を晒していて
切なそうに、嬉しそうに笑っていた
…さようなら
カカシ…
そして私の意識も浮上した