第27章 ☆ 銃 * ロー視点 ☆ ② ☆
あいつ『降りるのは許さない』と言っただろうが
アヤは天竜人に気付いてないのか
横を通り過ぎて階段を数段登った
そしてステージの方に振り向いて
ステージに向かって走り出し
ステージ前で上に飛び空中で体を回し
水槽目掛けてかかと落としをした
デカい音と共に水槽の蓋が壊れた
あれだけ派手に壊しといて
水槽の中に破片1つも落ちてない事に驚いた
近くにいる3人も驚いて口を開けたまま固まっている
アヤは水槽に近づいて下の方で何かしていた
しばらくして水槽から頭を出した人魚に
「あなたも帰りたい所があるんだよね?一緒に帰ろう?」
と手を伸ばしていた
人魚が返事をした時、天竜人が動いた
司会の男が声をあげその声に反応してアヤは振り返った
天竜人が司会の男の制止も聞かずにアヤを撃った
「あ"ぁ"っ!」
人魚)「アヤちん!」
アヤは銃弾を受け後ろの水槽にぶつかり
座る様に倒れた
ベポ)「アヤ!」
シャチ)「まじかよ」
ペンギン)「…アヤって銃とか知ってるんだよな?」
シャチ)「は?知らないとか…ありそうだな」
ロー)「…」
確かに俺達の常識をアヤは知らない
あっちの世界に銃があるのかも俺達には分からないが
銃を知らないとしたら…
そう言えば『戦闘面の本がほしい』と言っていた事を思い出した
そう言う事か
俺は先に教えとくべきだったと後悔して舌打ちをした