第24章 ★ 初上陸 * 夢主視点 ★ ① ★
試着室ではイッカクがウキウキしながら説明してた
説明っていうかコーディネート?
着せ替え人形の気分である
女の子ってこんな感じなの?
イッカク楽しそうだからいいけど
私は目の前の鏡に映る自分を見て戸惑った
「私…包帯だらけなんだけど」
イッカク)「大丈夫だよ!」
「いや、めっちゃ包帯だらけの足、出してるんだけど」
イッカク)「大丈夫だってば!」
「えーこれ着るの?今日1日?」
自分でもげんなりしてる顔が見える
そうだよね。鏡に映る私
そんな顔になるよね
女の子は難しいね
女の子は…凄いね
だったらみんなと同じ服でいいんだけど…
なんて考えていたらイッカクが口を開いた
イッカク)「…言っとくけどアヤは私達みたいなツナギ着ないからね」
イッカクの言葉に思わず声を上げる
「え?!なんで?!」
鏡越しにイッカクを見れば
イッカクは私に次の服を渡しながら首を傾げた
イッカク)「あっちでずっと忍装束だったんでしょ?服を楽しむ事を覚えな?」
嘘でしょ
「…なんか、私だけ」
イッカク)「言っとくけどキャプテン命令だし。別に仲間外れにしてもないからね」
「…うん」
いや、落ち込むんだけど
ちょっと楽しみにしてたのに…
ってか私だけ服違ったら…
イッカク)「んもー!いじけないで!そんな事で皆嫌いにならないから!」
イッカクの言葉に顔を上げる
「…ほんと?」
イッカクは私の顔を見て笑った