第23章 ☆ 信じられない * ロー視点 ☆ ① ☆
俺は足を止めてアヤの方に体を向けた
アヤは下を向いてて気付かなかったのか
俺にぶつかった
「うべ。な、何?」
アヤは帽子を抑えながら俺の顔を見上げた
ロー)「…」
俺はアヤの顔を両手で固定して小さくキスをした
「ふぇ?!」
アヤは頬を赤く染め目を見開いていた
そんな顔を見ていたら
もっとしたくなって
ベッドでしたみたいな深いキスをした
「んっ、ふっ、まっ、ふぇっ…」
アヤは目をきつく閉じ俺の服を握り締めた
「んっ、んーっ…」
アヤの体から力が抜けそうになって
俺が顔を離せば体を少し震わせ肩で息をしているアヤ
目には少し涙を溜め
頬を染め俺をじっと見ていた
未だに俺の服を握っている
こいつ…目をトロンとさせて
無意識か知らないが…この顔で
キスでこんな顔を出来る奴が…初めてなのか?
まだして欲しそうな顔しやがって
ロー)「そんな顔他の奴に見せたら殺すからな」
「うぇ?そんな顔ってどんな顔?!」
ロー)「他の奴としても殺す」
「な、なんでそんな物騒なの?!」
ロー)「いいな?」
「え?返事、しないと駄目?」
ロー)「いいな?」
「…わ、分かった」
ロー)「いい子だ」
俺はアヤの顔を固定していた手を離し
帽子の上から頭を撫でた
アヤも俺の服から手を離し
俯いて両手で帽子を深く被り直した
顔を隠す様に…
そして食堂に向かった
後ろではまだ顔を赤くしてるアヤがいた