第20章 ★ お願い * 夢主視点 ★ ① ★
ローは変な顔してた
ロー)「お前の服とは色々いるだろうが」
「えっ、でも、お金⋯」
ロー)「気にするな」
「いや、気にするでしょ!」
ロー)「なら俺からのプレゼントだ。仲間になったプレゼントだと思えばいい」
「そんな⋯」
ロー)「仲間になったからには必要最低限の物は手に入れる。それが普通だ。そう思ってろ」
「⋯」
ロー)「納得いってないって顔だな⋯なら、男からの贈り物⋯女は黙って受け取れ」
「⋯男から贈り物⋯」
ロー)「だからプレゼントだ。黙って受け取っとけ」
「…また泣かせる気?」
なんだろう、この気持ち
嬉しさと申し訳なさが凄くて
自然と眉が下がる
私の申し訳ない気持ちとは裏腹に
ローはニヤリと笑った
ロー)「泣き虫め」
「五月蝿い。童貞」
ロー)「おい。なんて言った?」
「あっ、」
ローの言葉にムカついて普通に返してしまった
やらかしたって思った時には遅かった
ローの眉間に皺を寄って
凄く悪い顔をしだしたのを見てしまい
私は慌てて視線を外してしまった
見なかった方が良かった
今から逃げられるか?
無理な気しかしなーい
誤魔化してみるか
「な、なんでもなーい」
ロー)「…試すか?」
「え?」
誤魔化せると思わなかったけど
意外な言葉に逃げるのを止めてしまい
ローはそう言って少し体を動かし私の耳を甘噛みした
声にならない声が出て体がゾクッとした
「…ゥッ…?!ちょ!ちょっと待って!」
ロー)「お前が煽ったんだろうが」
「煽ってねぇ!」