第19章 ☆ 仲間の言葉 * ロー視点 ☆ ① ☆
ロー)「…なら任務をやるよ」
アヤは顔を上げて俺を見た
「…任務?」
ロー)「なかなか難しい任務だ。ありがたく思え」
「…任務内容を確認しても?」
ロー)「…お前の自由を見つけろ。この船で、この場所で」
「…」
ロー)「お前の自由…なんでもいい。お前自身が見つけろ」
「…」
ロー)「それが任務だ。達成するまで死ぬ事は許さない。分かったか?」
アヤは目を見開いて俺を見ていたが
涙を拭いてそして小さく笑った
「…その長期任務…お供を連れたいのですがよろしいですか?」
そんな事が返ってくるとは思わず俺は目を丸くした
アヤは俺の口元に人差し指を当てた
「…お供は貴方がいい」
アヤは小さく微笑んだ
「貴方は私に勝った。貴方が私を海賊にしたの。だから…私の自由を見つけた時、貴方にそばにいて欲しい」
アヤは俺の口元から指を離し首を傾け俺を見上げた
「ダメですか?」
俺は挑発する様に笑いアヤを見た
ロー)「上等だ」
アヤは俺の腕を離し片膝を立てて跪いた
それは本にも書いてあった忍者がやる姿勢
忍者に興味がある俺としてはかっこよく見えた
…悔しいが
「…では、その任務、承ります。キャプテン」
そう言ったアヤの顔はもう泣いてなかった