第3章 ☆ 初めまして * ロー視点 ☆ ② ☆
ロー)「シャチ、ベポ」
「「アイアイキャプテン」」
ロー)「お前ら、面倒なもん釣りやがったな」
「「⋯」」
2人を睨めば2人は気まずそうに顔を下に向けて正座してた
その行動に思わずため息が出る
ロー)「はぁ…ベポ、海楼石の手錠付けとけ」
ベポ)「っ、…アイアイキャプテン」
ベポは何か言いたげに顔を上げたが
俺の顔を見て嫌々立ち上がり手錠を取りに行った
怪我人だろうが敵か味方か分からない奴を
自由にしとくつもりは無い
ロー)「とりあえずあの女は俺が見る」
俺はそう言いながら立ち上がり
クルーに指示を出し医務室に向かった
医務室に向かえばドアの前にベポが立っていた
ベポは俺に気付いてこっちに向かって歩いて来た
ベポ)「…キャプテン」
ロー)「なんだ?」
ベポ)「あの子を釣り上げた時ね、『まだ死ねない』って言ったんだ」
ロー)「…」
ベポ)「助かる…よね?」
ロー)「…さっきも言ったがそれはあの女次第だ」
ベポ)「…助かって…ほしいな⋯」
ロー)「…持ち場に戻れ」
ベポ)「アイアイキャプテン」
そう言ってベポと別れて医務室に入った
俺は寝てる女の元まで行き⋯顔を眺めた
女は時より苦しそうな顔をしていたが
静かに胸を上下させていた
俺は女の額に手を伸ばし前髪を払い手を当てた
熱は下がっている
治療した時と比べて顔色もいい
この分ならしばらくすれば
目を覚ますだろう
にしても
まだ死ねない…ねぇ
この女何者で何をしたらあんな怪我をするんだ
あんな怪我…
普通は死んでてもおかしくない
まぁいい
この女の体が
まだ生きる事を望むなら目覚めるだろう
ただ目の前で簡単に死なれても
面白くない
とりあえず今は出来る事はやった
目覚めるのを待つだけ…
そう思ってたのに
目覚めてからの女は最悪だった
普通じゃなかった
色んな意味で
2023.12.12