第17章 ☆ 手合わせ * ロー視点 ☆ ④ ☆
戦いが終わってアヤは座り込んだ
かなり悔しがってたし、なんならルール違反だとか言い出した
ルール違反ではない
協力してはいけないなんてルールはなかった
忘れてたな。こいつ
まぁ結果的に仲間に出来たからよしとするか
背中の治療をせずに食堂で反省とか言い出した
馬鹿かこいつ
先に手当てだろうが
そう言って医務室に飛んだ
背中を痛めたお詫びに帽子をやると言ったら喜んでた
そして服を脱がせベッドに横にならした
ロー)「薬が効きにくいって言ってたが塗り薬もか?」
「んー。どうだろうね。飲むタイプの鎮痛剤はほとんど使えないからなー」
ロー)「使えない?」
「私の体に使えないって事。ほとんど効かない」
ロー)「お前、薬漬けだったのか?」
「…昔ね、今は違うけど」
ロー)「…」
忍者ってそうなのか?
飲み薬が効かなくて塗り薬も駄目ならこいつの薬を考えないとな
いざって時に薬が効かないと困る事も多い
ロー)「包帯を巻く。体を起こせるか?」
「うぃ」
アヤは短く返事して起き上がり
こちらに背中を向けて座った
俺は黙って包帯を巻いた
その背中を見て俺はふと思った