第15章 ☆ 手合わせ * ロー視点 ☆ ② ☆
次はペンギンが動いた
ペンギンも同様に斬りかかるが
さっきと違うのは下の方ばかり斬りかかってる事
分かり易すぎる
アヤを誘導しているのか
いつの間にか
アヤの後ろにイッカクがいた
イッカクは帽子に手を伸ばして取った
わざとだな
アヤの口元が笑っている
イッカク)「取った!」
「取った!じゃないでしょ?」
帽子が取れたイッカクは喜びからか
一瞬の気の緩みをつかれ
壁際に投げ飛ばされた
イッカク)「ぐっ、⋯いっ!」
イッカクは俺の横で壁に磔みたいにされていた
あまりにも一瞬の事すぎてか
イッカクは目を丸くして固まっていた
まぁ、イッカクの服だけをクナイで固定するように止められているから動けないのだが
いや、それより
ロー)「おい!船を傷つけるな!」
「え、ごめーん」
大事な船を傷付けられ
俺は思わず怒鳴った
アヤは落ちた帽子を被りこっちを向いて
すぐ謝ってきたがキョトンとしていたが
「さて、残るはあなた達2人だよー♡」
そう言ってすぐ視線を戻し2人を見ていた
「さてさてさーて。早くおいでよー。来ないならこっちから行こうかー?」
ペンギン)「え、それあり?」
「えー、私からの攻撃無しなんて言ってなくなーい?」
そうだよね?とでも言いたげに
アヤはこっちを見て来た
ロー)「確かにそんなルールはない」
「ほら」
アヤの言葉に同意すればベポ達が声を上げた
ベポ)「キャプテンはどっちの味方なの!」
ロー)「俺はルールの味方だ」
ペンギン)「ほんと!冷たい!」
「ははっ。いいね!好きだよ!そう言うの!」
アヤは楽しそうに笑ってペンギンに向かって走った