第96章 ☆ 出発・再会 ☆ ロー視点 ☆ ② ☆
クロガネ)「正直、またアヤと会えたんじゃ。出来ればそばに居たい…ついでにお前さん達の旅の先も見てみたいんじゃ」
片肘を付き顎を乗せながら笑顔で言われた
クロガネ)「無論、お前さん達の邪魔はせん。無理と言われれば降りる。まぁあの無人島に鍛冶場があるからワシの商売道具を置いて行く事になるが…これでも元忍…アヤ程とはいかんが、それなりに出来るぞ。どうじゃ?」
ロー)「ニヤニヤしやがって…その商売道具はどうするつもりだ?」
クロガネ)「どうしようかのう…置いて行くしかないんじゃが…そうなったらアヤの言ってた武器もカフスも作れんしのう…それでは本末転倒じゃし…」
クロガネ屋は体を起こして腕を組み椅子に腰掛けて天井を見上げた
ロー)「…あの島には…家族の墓があるんじゃないのか?」
アヤが言ってたクロガネ屋の家族の墓
実際には見てないが…
クロガネ屋は驚いて俺に顔を向けて目を丸くしていた
クロガネ)「…アヤから聞いたんか?」
ロー)「あぁ」
クロガネ)「…そうか」
クロガネ屋はまた天井を見上げて呟くように話し出した
クロガネ)「家族の墓と言っても形だけじゃよ。本当の墓はあっちの世界にある…未練たらしく形だけ作っただけじゃ…ワシも前を向かんくてはのう…」
ロー)「…」
そんな中、これまた意外な声が聞こえた
冥母)“…それ…”
クロガネ)「ん?なんじゃ?」
目を向ければ美味しそうに果物を食べている2匹
冥母は食べかけの果物を置いて
ゆっくり口を開いた
冥母)“それ…鍛冶場…の…必要な、物だけ…巻物に入れれる”
クロガネ)「冥母…ワシは体を壊してチャクラが使えんから…」
雲母)“雲母出来るよ!口寄せでしょ?雲母出来る!”
冥母)“冥母…も…出来る…もん”
「「!」」
ロー)「お前達も出来るのか?普通に忍術が使えるのか?」
雲母)“使えるよ!見たい?”
雲母の言葉に驚いていたら
クロガネ屋に呆れられた様な視線を向けられた