第90章 ☆ 次の旅路 ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
ロー)「…そこでいい」
「…そこでー?」
ロー)「ふっ…そこがいい」
「よく出来ました」
俺がそう言えば嬉しそうに笑った
ロー)「ふっ…わがままなやつだな」
「あら、お嫌い?」
アヤは笑いながら首を傾げた
ロー)「お前ならいい」
俺の返事に笑って俺の首元に頭を預けるような体勢になった
「ふふっ。良かったね。守り石もマーキングも…この世界でもあっちの世界でも…あなただけだよ」
ロー)「それは光栄だな」
「…私の初めてがどんどん奪われていく。罪な男ね」
ロー)「本望だろ?」
「そうだね。奪われるならあなたがいい」
ロー)「ふっ。お前も俺の初めてを奪っていく…罪な女だな」
「あら、私も人の事言えなかった。いいもんだね。《初めて》って」
ロー)「…そうだな」
確かに泣き止んだ後…いつものアヤだった
そんな話をしながら2人して笑っていたらポンッと言う音と共にあの猫が出てきた