第90章 ☆ 次の旅路 ☆ ロー視点 ☆ ① ☆
ロー)「俺にとってのコラさんみたいなもんだろ?それがたまたま歳の近い男だったってだけだ」
俺がそう言うとアヤは少し顔を上げた
「…ローは大人だね」
ロー)「…嫉妬しない訳じゃないぞ」
「え?嫉妬してくれるの?」
俺の言葉に驚いてアヤは俺の体の方に体ごと向けて見上げた
泣き止んだ後だから目も鼻も真っ赤だった
ロー)「…」
「え?なんでそんな顔なの?」
俺の顔は少しむくれているのだろう
アヤは怒られると思ったのか
少し顔を伏せて眉を下げた
ロー)「お前…大事な女の心にいる男の事なんて…何も思わない訳ないだろ」
アヤは俺の言葉に目を丸くしたまま顔を上げ俺を見上げた
「…」
ロー)「…なんだその顔」
「…また泣きそう」
まだ泣けるのか?
ロー)「…干からびるぞ」
「…ふふっ…ローらしい…」
呆れたように言えばアヤは小さく笑ってくれた