「新テニ」理想のペア、Exciting situation
第4章 地下鉄より地下の秘密のテニスコートへ
「まあ、さっきまでテニスで外国人の相手をしていましたからねぇ」
と、言った木手です。
「それで、電話に出られなかったんだ。本当悪かった!」
「そうだったんですね。でも、無事が分かって安心しました」
「おまんら、ここにいたぜよ」
理想のペアたちを見つけた仁王雅治がやって来ました。
「仁王、オレのイリュージョンしてもらってわりぃ。あの外国人二人にすぐ正体がバレて、さっきまでテニスしてた」
丸井が簡単に説明すると、
「その様子だと、勝ったようじゃのう」
クールに笑って言った仁王です。
「まあな。途中、苦戦したけどな」
「仁王くんこそ、その様子では、帰りに乗る電車を間違えて迷っていましたね?」
「おー、まだ何も言っていないのによく分かったのぅ」
「見れば大体分かります。そもそも、こちらまで仁王くんが来る用はないはずでしょう」
「プリッ」
「仕方ありませんね。一緒に帰りますよ、仁王くん」
「柳生がそう言ってくれるのを期待してたぜよ」
「では、行ってみますか。丸井くん、木手くん、引き続き頑張ってください。アデュー」
「ピヨッ」