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【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】

第20章 Dawn16.自尊と涙





泥「すっごくいい"芸術"見せてくれて本当にありがとな!うん!」


デイダラはにっこり笑う。

イタチに見せていたいつもの笑顔より、もっと柔和で、そして、もっと明るく――…


イタチはそんな言葉がデイダラの口から発せられるとは思ってもみなかった。


自分はデイダラに対して無意識のうちに深い傷を負わせ、それをサソリに言われるまでずっと知らなかった。

そして、それを自分に置き換えてみたらきっと壊れてしまうんじゃないかと怖くなった。


しかし、デイダラは込み上げる悔しさと向き合い、万華鏡写輪眼という血継限界と渡り合うため、人知れず努力を重ねてきた。

そして、今回のサスケの一件もあり、自分の生きがいと誇りがひどく傷つけられたはずだ。

にもかかわらず、その根源だった自分に"ありがとう"とデイダラは感謝の言葉を口にした。


イタチはしばらく言葉が出なかった。

自分なら絶対にデイダラのようにはできない――…

そう思った。


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