【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第20章 Dawn16.自尊と涙
デイダラは差し出された手を握ると、サソリに肩を抱えられながら立ち上がる。
そして、サソリは後ろにいるサスケの方を向いた。
蠍「お前…イタチの弟だったんだな」
佐「お前こそ…やっぱり"暁"だったか…」
蠍「かわいげのねー奴だ」
そう言うと、サソリはまた前を向き、サスケに背を向けた。
蠍「そのうちお前が探してる奴も来る。…ここで待ってみろ」
意味深な言葉だけ言い残すと、サソリは満身創痍のデイダラと一緒にその場から瞬身で消えた。
佐(探してる奴…?どういう意味だ…?)
「やはり…サソリさんは気付いていたか」
佐「!?」
すると、サスケの背後から音もなく誰かが現れた。
かつて聞き慣れた憎々しい声に、ゆっくりと振り返る。
「久しぶりだな…サスケ」
ドクンッ――――…
サスケはその人物を目の当たりにし、心臓に鼓動が大きく波打つ。
佐「………イタチ…!!!」
サスケは再びその瞳を写輪眼に戻すと、震える足でゆっくり立ち上がった。
_