【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第20章 Dawn16.自尊と涙
サソリは膝をつき、デイダラの前に座り込んだ。
蠍「お前がこんなにバカだったとは思わなかった…」
デイダラは口をつぐみ、黙っている。
蠍「こんなちっちぇえことでとは言わないが…」
デイダラもふと顔を上げた。
サソリはゴシゴシと袖で涙を拭いた。
蠍「もう俺たちに心配…かけさせんなよ…っ」
サソリは止めどなく溢れ出る涙を流しながら優しい笑顔を浮かべる。
デイダラはサソリの涙と初めて他人から物凄い叱られたことに驚いていた。
しかし、それはどれも自分のことを思ってのことだったと気付いた。
じわりじわりとデイダラの心に、サソリの思いが伝わってくる。
泥「ごめん゙…っ、旦那っ…。オイラ…っ……」
デイダラもうつむきながら泣き出した。
サソリは立ち上がってデイダラのそばに寄ると、バサッと自分のコートを渡し、手を差し出した。
蠍「ほら帰るぞ、デイダラ」
泥「…っ……ゔんっ…」
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