【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第20章 Dawn16.自尊と涙
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「"暁"だぁ…?知るか、そんなもん!」
数年前。
ここはとある古い寺院の一角にある宝物庫。
木造の建て物で後ろの出入り口からは光が漏れている。
左右と前方には、様々な姿をした仏やら阿弥陀如来やらが陳列されていた。
その全ての像は金色に鈍く光り、傷や茶色の錆がかなりの古さを物語っている。
しかし、仏としての輝きは今もなお健在であるようだ。
オレンジ色に輝く夕暮れ時の太陽が後ろから射し、明かりの灯っていない内部でも十分明るい。
しかし、やはり薄暗いのには変わりなかった。
「オイラのアート鑑賞を邪魔すんじゃねぇ!」
目の前にいる三人組に怒りを露わにしている彼は、まだあどけなさが残るデイダラ。
あの特徴的な髷も結っていない。
しかし、自分より年上の三人を相手に語気を荒げる姿は、若気の至りかはたまた元来の勝ち気な性格からか。
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