【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第20章 Dawn16.自尊と涙
すると、サスケは平然と言い放った。
佐「言ったら見逃してやる」
泥「!」
泥(見逃してやるだと…?)
サスケの口から紡がれる言葉に、いちいちひどいイラ立ちを感じてならない。
デイダラは眉間にシワを寄せ、あからさまに不愉快そうな目でサスケを睨みつける。
しかし、そんなデイダラとは裏腹に、サスケはただじっと冷たい視線を浴びせるだけ。
泥「写輪眼…か…。やっぱりこいつ…イタチの弟だぜ…」
デイダラはその写輪眼を見ていると、その眼がやけに"あの時のイタチ"と重なり合う。
これからも消えることはないのであろう憎悪にも似た敗北感が再びデイダラを襲った。
泥「大蛇丸を殺れたのもうちはの血のおかげってわけだ…うん…。…血統に恵まれただけの!勘違いヤローが!!」
佐「………」
泥「………」
睨み合いが続く――…
先程のデイダラの言葉はサスケに言ったのだが、心はどこかで"彼"にも叫んでいた。
デイダラに自分の作品以上の芸術を魅せた"イタチ"にも――…
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