【NARUTO】Break&Peace ⑴【うちはオビト】
第20章 Dawn16.自尊と涙
泥「今日、お前に似た奴を旦那と見かけた。…ただそれだけだ、うん」
デイダラはイタチの方を見ずに淡々と話した。
鼬「サソリさん、それは本当ですか?」
蠍「あぁ。うっかりお前と見間違えた」
イタチが怪訝そうな表情を見せると、彼の隣で聞いていた鬼鮫は急にハッとした。
鬼「イタチさん、それってーー…」
鼬「あぁ。わかってる」
デイダラは青く鋭い眼光で、有無を言わさぬようにじっとイタチを見つめている。
鼬「弟…サスケのことを言っているんだろう?」
鈴「え…?その"サスケ"って確か大蛇丸を殺った子じゃ…?」
鼬「あぁ。俺の"弟"だ」
今まで情報がかなり制限されていた雨隠れの市街地に住んでいたリン。
彼女はサスケがイタチの弟だと知らなかったようですっかり驚いた表情をしている。
鼬「来たか…」
イタチは周りに聞こえない程小さな声でボソリと呟いた。
うちはサスケ―…イタチが起こした一族抹殺事件の中で、たった一人の生き残り。
現在は木ノ葉から指名手配されている抜け忍である。
噂では、イタチを探し、殺すために里を抜けたのだとか。
斑「イタチ、お前やはり…」
マダラは眉をひそめた。
イタチはそれ以上何も語らず、部屋に戻っていった。
泥「…うちは…サスケ……」
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